字幕の中に人生

戸田奈津子さん講演会

更新日 2008-08-28 | 作成日 2007-10-27

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 大学卒業後、夢を叶える為に失敗も覚悟の上で歩き始めた字幕の世界。映画好き、英語好きを活かす為に選んだ道は容易ではなかった。今でこそ女性も増えた字幕翻訳者だが当時は門の閉ざされた男性社会であった。約20年の下積みを経て“地獄の黙示録”で注目を浴び、その後は年間約40本のフィルムを観ながらシナリオを翻訳する仕事を続けている。とは言え、翻訳の言葉をそのままセリフにすると各場面の文字数が多すぎて読みきれない。字幕作りの大事なことは、言いたいセリフのエッセンスを抽出し、1秒間に3文字を目安にストーリーのわかる文章にすること。最近は世界同時公開の日常化やCG(コンピューター・グラフィックス)の取り入れなど映画界のスピードが速くなり、字幕の仕事も変わりつつある。

 


 フィルムがデジタル化されて各家庭で映像が受信でき、言葉も自動的に翻訳される時代も遠い話ではない。物や情報が溢れ、目まぐるしい世の中へと変化しているが、言えることは物事の表面が大きく変わっても根底は変わらないし、むしろ、人間にしかない不変のもの(頭脳・想像力)に価値があると言うこと。私の不変なものは本が好きだったこと。それが映画好きに繋がり、英語好きにも繋がった。よく日本人は英語が苦手と言うが英語を学ぶには、聞く・話す・読む・書く力をバランスよくそだてること。中でも肝心なのは書くことで1日1センテンスを実行すること。

 何かを好きになることはとても重要でコメディアンのジム・キャリーのエピソードにこんなのがある。彼は子どもの頃、あまり、外で遊ばず、暇さえあれば鏡の前で百面相をしていた。親も最初は、なんてsilly(バカな)と心配していたが好きなものは止められないことを知り、そのうちfunny(面白い)と言って誉めた。やがて、顔面芸で有名になった彼は言う。“あなたの才能は親が心配するようなことにこそあるかもしれない”と。 例え、人が誉めるようなことでなくても子どもが好きなものを親は誉めてあげることが大切。その子の夢を叶えるためにも。

 2007年12月2日
ラブリーホールにて

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河内長野市国際交流協会